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2015年5月

2015年5月30日 (土)

[訃報]暁照雄さん78歳

今週は今井雅之さん、今いくよさんと、芸能界でとても残念な訃報が相次ぎましたが、個人的にはそれと同じくらいショックなニュースです。





今40台中盤以降の、小学生時代テレビっ子な生活を送った関西人なら、当然、「道頓堀アワー」などで、「宮川左近ショウ」の漫才を毎週のように見ていたと思います(「ショー」ではないです)。浪曲出身のトリオで、その辺の素養がいくらかないとネタを理解しづらいところがあり、子どもには若干敷居が高かったのですが、暁照夫さん(当時はこの表記でした)の三味線は子どもでもわかる巧さでした(三味線のバチではなく、ギターのピックを使っておられたのは、下に貼った動画でもわかります)。


宮川左近師匠が早くに亡くなり、その後は弟子の暁光夫さんとコンビを組んでの漫才、また三味線の腕を存分に発揮するクロスオーバー系の公演など、多方面で活躍されていました。「三味」というお店をされていたのは知っていて、連れてったるで、とおっしゃる方もいたのですが、結局機会に恵まれませんでした。


これでメンバーがみなさん鬼籍に入られ、あちらでは喧嘩なく芸を楽しまれるのかな、と思います。しかし小さい頃親しんだ芸人さんが次々と亡くなっていくのは、時の流れとは言え寂しいですね。


謹んでご冥福をお祈りいたします。



YouTube: 宮川左近ショー 柔道



 

2015年5月18日 (月)

[大阪市分割住民投票]市民は市民の利害を考える

こんな事で大阪が全国の注目を浴びるニュースネタになって何とも。。。


大阪市民の端くれとして違和感を覚えていたのですが、どうも一般的なニュースでは、二重行政を解決する方策としての「大阪都」への賛否をどうするか、という問題が争点の全てであるかのように見えてしまってそれでは「なんで反対がこんなに多いのか」という疑問も生じそうな。しかし基本的に今回の投票は大阪市の有権者を対象とし、その市民として行政区分が今までなかった形に変更されるかどうか、ということでもある(というかこの投票自体はそれ以上でもそれ以下でもない)ので、当然地域的な住民の利害が反映されることになるものです。


各区の最終得票数も出ましたので、ざっと見てみましょう。[ ]内は、特別区に分割されていたらできていた区名です。


[北区]
北区        36,019 25,001
都島区    30,135 26,671
福島区    21,586 17,267
淀川区    48,566 38,903
東淀川区   43,388 41,340

[中央区]
中央区    24,336 20,657
西区       26,094 19,160
天王寺区     18,327 20,815
浪速区    13,563 12,189
西成区    25,298 28,813

[湾岸区]
西淀川区    23,670 28,337
港区        21,410 23,351
此花区    17,597 18,872
大正区    16,646 21,211
住之江区    33,184 36,880
*住之江区は湾岸区、南区両方に分割

[東区]
旭区        23,145 28,048
城東区    46,728 45,784
鶴見区    29,859 29,752
東成区    20,689 20,667
生野区    25,396 29,190

[南区]
阿倍野区    30,434 32,446
住吉区    38,623 45,950
東住吉区    34,079 37,322
平野区    46,072 56,959


Osakacityハッキリ差が出てしまったのは、[北区]は全体が賛成、[湾岸区]、[南区]は全体が反対、[東区]は一部エリアで反対傾向が強く、[中央区]はエリアごとに賛否がかなりばらけている、というわけで、結局のところ、分割された場合に当然発生する「地域格差」に関する不安に対して、満足できる回答が得られなかったことが大きかったのだと思います。それを「エゴ」だと言うのは簡単ですが、少なくとも他所から言われる筋合いはない。


それとは別に、[中央区]問題と言うべきねじれがあり、西成区は再開発予定への、天王寺区はこのラインアップの[中央区]にまぜこぜにされる事への不安と反発が大きな票差につながったと見られます。「構想」だけで地方自治は変えられない、きめ細かい所まで手は届いていなかったのではないかと思われます。


一方で、同様に「周辺部へ切り離される」感のある[東区]で、城東区、鶴見区、東成区と言った比較的若い層が入ってきている地域では賛否が拮抗、やや賛成に傾いたというのは、やはり「何かはようわからんけど何かは変えてもらいたい」という比較的若い層の不満の反映ではなかったのかとも思われますし、またさらに一方では、自民党支持者にはむしろ賛成票を投じた人が多かったというのが、今回の結果が(あの団体が内部的には反対でまとまっていたにもかかわらず)ここまでもつれた大きな原因になったのであり、それはもちろん、自民党があんな人やあんな人やと一緒に「はんたーい」と声を上げる姿がさすがに拒否反応を示したくなるほど見苦しかったというのと、そんな人たちと一緒になっていたらこの先どうしようもなくなるで、という思いがかなり入ったものだと思います。大きな改革を進めなければ先はない、だが今回の形ではない、というのが今回の結果である、という多くの大阪市民の回答を、喉元過ぎる前に実現に向けていかないと、本当に何を言っても信用されません。


ともかく、結果が出て、大阪市はそのまま存続することが確定しました。しかし大阪の抱えている問題は形がどうあれ何も変わっていないのでありまして、今年の終盤に行われる市長選挙、その後の動きの方を、市民としてはより注目する必要がありますね。




http://blog.livedoor.jp/ktu2003/archives/52165284.html
http://blog.livedoor.jp/acideigakan/archives/52205983.html

2015年5月14日 (木)

[MH370]別のものが見つかることもある

もう多くの人の口の端にも上らなくなってきたあのMH370行方不明事件。もう何だかんだで1年2ヶ月 も経ってしまっていたんですね。





で、今でも墜落現場(と言ってもどこに消えたかもわからないので、とりあえず可能性が高いだろうと思われるインド洋東部の海域)周辺の捜索は続けられているのではありますが、特に手がかりの得られないまま、いろいろ探っているとこんなものも出てくるよ、ということで。


この付近の海域に想定されたとおりに墜落していたとしても、機体は原形をとどめてはいないでしょうが、未だに機体のかけらも海面に見いだすことができない、というのも不思議な話で、そんなに全部まとめて海中に没して今宇ものなんだろうか、というのも大きな疑問です。ひょっとすると捜索海域が間違っているのか?という気もしないではないですが、この機体が飛んでいけるエリアというのもありますから、そう的外れなところを捜索しているわけでもないでしょうし。


で、難破船はどうするんですか?何かお宝が、ということでもなければもうそのままなんでしょうか。引き上げるには多分コストがかかりすぎるでしょうけど。


(今日聴いていたCD)
マニャール:ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノトリオ、木管とピアノのための五重奏曲、弦楽四重奏曲、マニャールの室内楽について(インタビュー)

エリゼ四重奏団、イニシアムアンサンブル、ワグシャル(P)、パイダッシ(Vn)、トーマス(Vc)
Timpani: 4C4228 (2014年録音)

4c4228もはやCDというもの自体が着々と終了している状況下にあって、このTimpaniというマイナーレーベルはいろいろと頑張った企画を出してくれているものでして、このマニャール室内楽曲集も、没後100年、生誕150年のメモリアルに合わせて、比較的若い演奏家によって行われた最新録音。4枚組ですが、音楽は実質2枚半で(5曲しかないから仕方ないのだが)、4枚目には著名な音楽学者、ハリー・ハルブライヒによるマニャールの室内楽曲に関するインタビューが収録されている(フランス語なので私は細かい字のブックレットの英語を読むしかないのだが)というわけで、どうせならピアノ曲とか何とか入れといてくれたらよかったのに、とかは言わない方がいいですね。


さて、演奏ですが、個人的に一番いいと思ったのはチェロソナタ。重すぎず軽すぎず、しっかり聴かせるところは聴かせて、ピアノとの相性も非常に良く聞こえました。木管の五重奏曲はアンサンブルが非常に滑らかで、こちらも佳演。ヴァイオリンソナタはちょっとぎくしゃくしていたかな、というのと、個人的に好きな箇所が意外と流されたような感じだったので残念。弦楽四重奏曲は特に3楽章の深みのある音は良かったが、序盤はちょっと印象に残らない感じで。まあ全てに満足する演奏というのも土台無理な話ですし、なかなかに高いレヴェルでこれだけの録音を残してくれたことにまずは感謝すべきでしょう。そもそもマニャールの新譜がCDで出てくること自体、今後いくつもあるとは思えないので、多少なりとも関心のある方には是非お勧めしたいディスクです。





2015年5月 8日 (金)

[エボラ]ウイルスが眼の中に残ってる?

ようやく西アフリカでのエボラの流行にも終息の方向が見えてきているようでありますが、感染拡大時にWHOからのボランティア派遣で現地で働いていた米国人医師のCrozier氏が感染して帰国、治療を受けたというニュースは大きく伝えられて記憶に新しいはず。結局回復し、血液中のウイルスは消滅したのですが、その後左目の異常が続き、検査したところまだ眼の中にはウイルスがいた、ということのようで。





このニュース記事だけではもう一つよくわからないのでさらにネタをあさってみますと、NY Timesの記事 が大元にあったようです(こちらは状況を非常に詳しく記載しています)。確かに片目だけ瞳の色が変わってしまったというのですから明らかに異常とわかるでしょうね。


でこの人、血液中のウイルスは発見されないままであったのですが、眼球中の液体を極細の針を刺して採取するとウイルスが見つかったそう(検査を行う時点ではエボラによる免疫力の低下により眼球中での感染症が起こったものと予測されていたため、結果を受けて一時かなり慌てたようです)。ただし涙や眼の表面からは検出されないというのも不思議で、またどうして眼球中にウイルスが留まる格好になったのかもよくわからない(現在までの研究では、ウイルスが血中に検出されなくなっても、精液中に数ヶ月間残る可能性は指摘されていたそうですが、このような具体的ケースは今まで見つかっていなかった模様)。眼球は免疫系からシールドされ、血液中の特定の細胞、分子を通さないような仕組みになっているそうですが、それが逆にウイルスにとっては居心地の良い環境になり得るのだそう。精巣もその点では同じような免疫系の特別扱いエリアであるようです。


結局この人の左目の異常はおそらくウイルス原因によるぶどう膜炎(ぶどう膜炎自体はウイルス以外の原因によっても起こり、原因不明のケースも結構あるようです)で、放っておけば失明の危険もある病気。ただしこの症状に使える承認された抗ウイルス薬はなく、通常ぶどう膜炎に使われるステロイド系の点眼薬は感染症を悪化させる恐れもあり、実際ステロイドと抗炎症剤のプレドニゾンを併用した当初の治療は上手くいかず、その後未承認の新しい抗ウイルス薬(今のところ名称は非公表)の使用について特別許可を得て、ステロイドと併用、その効果かどうかは明確ではないものの(薬が効いたからではないのでは、という医師もいる)、2,3ヶ月を経て快方に向かっているようです。


エボラはその急性症状が深刻であって死亡率が高いために恐れられていますが、そこから回復した後も、この医師のケースのような眼の病気に加えての関節や筋肉の痛み、慢性疲労、難聴、さらにその他の生存者のケースでも慢性的な疼痛や歩行困難を生じる場合や女性の無月経も多く、また眼の炎症、視野の部分的な喪失を伴う人が40%に上り、ぶどう膜炎を発生させる人もいるという調査もあるようです。


一部の症状は急性期における脳への炎症や一時的な血圧低下が引き起こしたものではないかとのことですが、これだけ多数の感染者が発生し、かつ生存者の継続したケアのデータが得られるケースは今回が初めてでしょうから、これからいろいろとわかってくることも多いでしょうし、対策系の追求も進んでいくのでしょうね。


Crozier氏は4月にも他のEmolyの医師とともにリベリアに渡り、生還した感染者の目の検査などを行うそうです。こうした行動力は素晴らしいと思います。