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2006年9月10日 (日)

[廃業名店の思い出]久保(高松市番町)

さて、文章だけで廃業名店の思い出を少し語ってみたくなりました。

最初は私が個人的に大好きな雰囲気を持っていた店、番町の「久保」です。この店で食べることのできない現在のうどん旅行者は、とても不幸だと思います。

どんな感じの店だったか、については、「恐るべき」の第1巻か、ここいら辺のサイトを参照して下さい。


えー、あれは忘れもしないいつだったか...(忘れとるやないの、ってツッコミまで含めて(C)麺通団長か)いや、初めて四国を旅した頃にはまだ宇高連絡船もあったし(甲板のうどんも食べたことがある)、高松始発の夜行列車(急行「うわじま」と高知行き普通列車)がまだ健在だった頃でした。加藤汽船の弁天埠頭〜神戸中突堤〜小豆島〜高松(築港)の夜行客船なんてのもあって、これは高松到着後8時頃まで寝ててもOK、というのが嬉しかったですね。

うどんを食べに行くようになってからは、主力は当時東神戸(青木)港発着だったジャンボフェリーになりました。その頃は23:50発と1:10発と言う風に、夜中に2本発着していたはずです。それで4時なり5時過ぎなりに高松東港に着くと、今のように高松駅行き無料シャトルバスなどない時代でしたので、うどん屋の開店時刻までの調整も兼ねて、コトデンの沖松島か高徳線の木太町まで歩き、始発で市内中心部に出るというのが通常でした。

そのあと、6時から空いている亀阜小学校前の「丸山」(こちらは現存)で「朝食」をとり、しばらくぶらぶらしてから、番町の「久保」へと回るのが常になっていたのです。丸山からはごく近く、少し北上して広い道を渡り、簡保センター北側の公園をもうちょっと北に上がったところにありました。要は8時までに市内で4玉食べてから、郊外へくり出すパターンを採っていたわけです。

町の風景にとけ込んでいる感じの店であるため、特に客が列をなしていない朝の開店時期には、初心者には店の存在を認識できにくい場所でした(パトライトも回っていないし)。私も初めて来たときは、玄関越しに見えたセイロを頼りに入った覚えがあります。

中はまさに、「町の製麺所」。その脇に食堂を設けました、という雰囲気でした。メニューは「かけ」か、「そのまま」(つけ麺スタイル)のどちらか。おばちゃんに「大かけ」とか、「特大そのまま」などと注文して入れてもらうシステムでした。天ぷらを自由にチョイスでき(練り天系も何種類か置いてあった記憶がある)、小さな包丁とまな板も置いてありました。

熱々のかけのダシは、いりこの香りが利いたしっかりした味(これは貴重だった)。ケチャップの瓶に入った一味との相性がとてもよかったです。麺は細め、エッジは平坦で、滑らかで舌触りが美しく、腰の線は細いけれど活きのいい、しっかりした印象の麺でした。まさに「町の麺」の基本をしっかり捉えた味でした。私にとっては、環境を含めて、なくなってしまったのが惜しい店のトップです。

この店を記憶している人には、なぜか妙に低い評価をする人が少なからずいるのですが、私にはそれが信じられません。趣味の問題はあるかも知れませんが、この店の良さを理解できなかった人は、さぬきうどんの楽しみを一つ知り損なった人、と言うと、言い過ぎでしょうかね。

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コメント

かなり過去の記事にコメントしてスミマセン。

私も久保製麺大好きでした。宮脇町に住んでいたので会社に行く前の早朝の麺が最高で、朝は「かけ小とエビ天」・・・そして昼に行く時は「大、そのまま」と注文していました。『そのまま』のイントネーションが懐かしい。「そのまま」で歯を折った人が居たとかいないとかの噂もあった気がします。そして私は常連さんのマネをして「かけ、ぬるめ」とか「ちゃんぽん」(そば+うどん)を何時か言ってみたいと思いつつ転勤になってしまいました。

本当に近所の片手間うどん屋という感じで馴染みがありましたね。

コメントありがとうございます。

さすがに「そのまま」で本当に歯が折れた人はいないでしょうが、町の麺らしい、やや細めで滑らかでしかし強さもある、という麺でしたね。

こういう店が、今はもうほとんどないように思うのでありまして。

番町の久保製麺は私にとって
一番のお気に入りでした。かけの独特の出汁や
そのままの濃いめの出汁が、好きでした。
急に閉店した時には、次のうどん屋が見つからない
有様で、久保製麺とよく似たうどん屋を探しましたが
久保製麺が究極過ぎて、未だに見つかりません。
近い出汁といえば長田が遠からずの感じです。

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